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ECサイト構築の費用相場|ASP・パッケージ・フルスクラッチの違いと選び方【2026年最新】

ECサイト構築の費用相場|ASP・パッケージ・フルスクラッチの違いと選び方【2026年最新】
この記事の要点
  • ECサイト構築の費用は「ASP型:数万〜100万円台」「パッケージ型:150〜800万円」「フルスクラッチ型:500万〜数千万円」が一般的な目安。差を生むのは商品点数ではなく業務ルールの複雑さ
  • 売上が立つ前はASP+モール併用が合理的。自社ECへ本腰を入れる分岐点は「モール手数料の年額が開発費を上回りはじめたとき」。
  • 見積が跳ね上がる原因の大半は、サイト本体ではなく決済・在庫・物流・基幹システムとの連携。ここを最初に整理すると費用は読める。
  • BtoB ECは掛売・得意先別価格・承認フローが必須になりやすく、一般消費者向けのテンプレートでは吸収しきれない領域がある。
  • 公開後は毎月「決済手数料+利用料+保守+改修」が発生する。初期費用だけで比較すると3年で逆転することがある。

結論:ECサイトの費用は「どれだけ立派に作るか」ではなく「自社の商売のルールを、どこまでシステムに持ち込むか」でほぼ決まります。定価販売・前払い・単品配送なら、既製のASPで月額数千円から始められます。逆に、得意先ごとに値段が違う、掛売がある、在庫を実店舗と共有している——このあたりが1つでも当てはまると、既製サービスの標準機能からはみ出しはじめ、そこから金額が動きます。

本記事では、ECサイト構築の費用相場をASP型・パッケージ型・フルスクラッチ型の3類型で整理し、モールと自社ECの使い分け、決済・在庫・物流の連携で費用がどう変わるか、BtoB EC特有の要件、そして公開後に毎月出ていく運用コストまでを、2026年時点の一般的な水準として解説します。「うちの場合はどこに落ち着くのか」が判断できる状態を目指します。

こんなお悩みはありませんか?
  • ECサイト構築の見積を3社に頼んだら、30万円・280万円・900万円と桁が違って、何を基準に選べばいいのか分からない
  • モールの手数料が年々重くなってきた。自社ECに移したいが、移行して本当に元が取れるのか判断できない
  • 無料・低価格のネットショップサービスで始めたが、「得意先ごとの価格」や「掛売」ができず、結局FAXと電話に戻ってしまった
  • 実店舗の在庫とネットの在庫がズレて、売り切れ商品を売ってしまう事故が月に何度も起きている
  • 受注データを毎朝手作業でCSVに落として、伝票システムに手入力している。担当者が休むと止まる
  • 制作会社に頼んだが「その機能は標準にないのでカスタマイズで別途100万円」と言われ、話が進まなくなった

1つでも当てはまるなら、この記事が役に立ちます。読む時間がない方は、無料相談で直接お答えします。

目次

ECサイト構築の費用相場【全体像】

ECサイト構築費用とは、商品を掲載して注文・決済を受けられる状態にするまでにかかる初期費用と、公開後に継続的に発生する運用費用の合計です。構築方式によって初期数万円から数千万円まで幅があり、金額を決めるのは商品点数よりも「自社独自の業務ルールをどこまで実装するか」です。

まず全体像を押さえます。以下は2026年時点で、中小企業・個人事業主がECサイトを立ち上げる際の一般的な費用レンジです。

構築方式初期費用月額(運用)主な対象
ASP型(既製サービス)0〜30万円0.5〜5万円これから始める / 小〜中規模
ASP型+デザイン制作30〜150万円1〜10万円ブランド重視の自社EC
パッケージ / OSS型150〜800万円3〜20万円年商1億円前後〜 / 独自要件あり
フルスクラッチ型500〜3,000万円10〜50万円基幹連携・BtoB・特殊商流
既製+カスタム連携(ハイブリッド)100〜600万円3〜20万円既製の器+自社ルールを追加

※ 上記は一般的なモデルケースであり、成果を保証するものではありません。

注目してほしいのは、一番下の「既製+カスタム連携」という選択肢です。ECの世界では「ASPで安く済ませる」か「フルスクラッチで作り込む」かの二択で語られがちですが、実務では商品の掲載・カート・決済といった共通部分は既製で済ませ、自社にしかない部分(受注処理、在庫連動、得意先別の価格、基幹への引き渡し)だけを作るという形が費用対効果に優れることが少なくありません。

3〜6ヶ月パッケージ型の一般的な構築期間
2〜4%決済手数料の一般的な水準
10〜15%年間保守費の一般的な目安(初期費比)

3つの構築方式の違いを整理する

ASP型・パッケージ型・フルスクラッチ型とは、ECサイトの土台をどこまで借りるかの違いです。ASP型は完成品を月額で借り、パッケージ型は土台を購入して自社用に改造し、フルスクラッチ型はゼロから設計・開発します。借りる度合いが減るほど自由度は上がり、費用と期間も増えます。
ASP / SaaS型

完成品を借りる

サーバもシステムも提供事業者が持つ。申し込んだ日に商品を並べられる速さが最大の武器。反面、標準にない機能は基本的に足せない。

パッケージ / OSS型

土台を買って改造する

EC向けの基盤製品を自社サーバやクラウドに載せ、必要な部分を作り替える。中規模以上の定番。改造範囲が広がるほど費用も保守負担も増える。

フルスクラッチ型

ゼロから設計する

商流そのものが特殊な場合の選択肢。何でも作れるが、カート・決済・セキュリティといった「どこにでもある機能」まで自前で作る費用がかかる。

この3つは優劣ではなく、事業フェーズと業務の複雑さのマッチングの問題です。年商3,000万円の事業者がフルスクラッチを選べばまず投資回収できませんし、逆に得意先200社の卸売をASPで回そうとすれば、毎日の受注処理が人力になって現場が壊れます。

判断の第一歩は「自社の注文が、既製サービスの標準フローで何%処理できるか」を数えることです。90%以上ならASP型で十分。60〜80%ならハイブリッド。50%を切るならパッケージ以上を検討する、という粗い目安が使えます。

ASP型で足りる注文の割合90%
ハイブリッドを検討する水準70%
パッケージ以上を検討する水準45%

※ 上記は一般的なモデルケースであり、成果を保証するものではありません。

ASP型の費用と向き不向き

ASP型ECとは、事業者が提供するECシステムを月額利用料で借りて自社ショップを開く方式です。初期費用を抑えて短期間で開設でき、システムの保守やセキュリティ対応は提供元が行います。

費用の内訳

項目費用目安備考
初期登録費0〜10万円無料プランがある事業者も多い
月額利用料0〜5万円売上規模・機能でプランが分かれる
決済手数料売上の2〜5%クレジット/コンビニ/後払いで異なる
テンプレートカスタマイズ10〜60万円デザイン調整・LP制作など
商品登録代行1点あたり300〜1,500円撮影・原稿込みだと上がる
外部アプリ・拡張月0.3〜3万円/個定期購入、レビュー、CRM等

※ 上記は一般的なモデルケースであり、成果を保証するものではありません。

ASP型が向いているケース

  • これからネット販売を始める、まず売れるかを確かめたい段階
  • 商品点数が数百点以内で、価格が全顧客共通(定価販売)
  • 前払い(クレジット・コンビニ・代引き)で回せる
  • 受注件数が1日あたり数十件以内で、手作業でも回る
  • 社内に専任のIT担当がおらず、保守を任せたい

ASP型で行き詰まる典型パターン

相談としてよく持ち込まれるのは、次のような「標準機能の壁」です。

  • 得意先別価格が持てない:卸先ごとに掛率が違うのに、1商品1価格しか登録できない
  • 掛売(請求書払い)が扱えない:与信・締め日・請求書発行の概念がそもそもない
  • 実店舗在庫と連動しない:POSと別管理になり、二重販売や欠品放置が起きる
  • 基幹システムに流し込めない:CSVを毎日ダウンロードして手入力する運用が固定化する
  • 複雑な送料計算ができない:地域×温度帯×同梱ルールを標準機能で表現できない
「機能が足りない」より深刻なのは、足りない分を人が埋めてしまうことです。CSVの手作業は最初は10分でも、注文が3倍になれば30分になり、担当者が休めない業務になります。ECの費用対効果を考えるときは、システム代だけでなく「毎日誰かが埋めている時間」も金額に換算してください。

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パッケージ・オープンソース型の費用と向き不向き

パッケージ型ECとは、EC構築用の基盤製品を自社の環境に導入し、必要な機能を追加開発して使う方式です。標準機能で7〜8割を賄いながら、自社固有の業務ルールを実装できる中間的な選択肢にあたります。

費用の内訳

項目費用目安備考
要件定義・設計50〜150万円ここを省くと後で必ず膨らむ
ライセンス / 基盤導入0〜200万円OSSなら0円だが構築工数は必要
デザイン・フロント実装50〜200万円ページ数と作り込みで変動
カスタマイズ開発50〜400万円費用差が最も大きい項目
データ移行(商品・会員)20〜100万円既存サイトからの移行時
テスト・公開作業20〜80万円決済の実地テストを含む
年間保守初期費の10〜15%脆弱性対応・障害対応

※ 上記は一般的なモデルケースであり、成果を保証するものではありません。

この方式の判断ポイント

パッケージ型は「標準機能をどれだけそのまま使えるか」で成否が分かれます。標準に逆らうカスタマイズを重ねると、製品側のバージョンアップに追随できなくなり、数年後に「アップデートできないサイト」が残ります。これはシステムリプレイスの場面で最も多い後悔のひとつです。

  1. 標準機能の一覧を先に読み、自社業務との差分だけを書き出す
  2. 差分のうち「売上に直結するもの」「毎日発生するもの」を優先して実装する
  3. 年に数回しか起きない例外は、あえてシステム化せず手運用に残す
  4. 製品のバージョンアップ方針と、カスタマイズ部分の扱いを契約前に確認する

オープンソースを選ぶ場合、「ライセンス費0円」は総額が安いという意味ではありません。構築・カスタマイズ・脆弱性対応を誰が担うかで総額は大きく変わります。特にセキュリティ更新を放置したECサイトは、決済情報を扱う都合上リスクが高く、更新体制の確保が前提になります。

フルスクラッチ型の費用と向き不向き

フルスクラッチ型ECとは、既製の基盤を使わず、要件に合わせてゼロからシステムを設計・開発する方式です。商流や価格体系が特殊で既製品では表現できない場合に選ばれ、費用と期間は最も大きくなります。
規模費用目安期間想定シーン
小規模スクラッチ500〜900万円4〜6ヶ月特殊な受発注ルールのBtoB
中規模スクラッチ900〜2,000万円6〜12ヶ月基幹・物流・実店舗と全面連携
大規模スクラッチ2,000万円〜12ヶ月〜複数事業・多拠点・多通貨

※ 上記は一般的なモデルケースであり、成果を保証するものではありません。

正直に書くと、中小企業がいきなりフルスクラッチを選ぶべきケースは多くありません。ECの共通部分(カート、決済、会員、クーポン、配送)は各社ほぼ同じで、そこを自作するのは費用の使い方として非効率だからです。フルスクラッチが正解になるのは、「共通部分ですら自社ルールと衝突する」ときに限られます。

  • 1つの注文を、複数の倉庫・複数の仕入先に自動で振り分ける必要がある
  • 受注時点では価格が確定せず、実測重量や加工内容で後から確定する(生鮮・金属・特注品など)
  • 顧客が「発注担当・承認者・請求先」に分かれ、承認ワークフローを通す必要がある
  • 既存の基幹システムと在庫・与信をリアルタイムで同期しなければ商売が成立しない
スクラッチを検討する前に、必ず一度「既製の器+自社ルールだけをカスタム開発」の可能性を検討してください。カートと決済は既製サービスに任せ、その裏側で動く受注処理・価格計算・在庫同期だけを自社仕様で作る。この構成なら、フルスクラッチの半分以下の費用で、必要な独自性を確保できることがあります。詳しくはスクラッチ・パッケージ・SaaSの比較記事もあわせてご覧ください。

モールと自社ECはどう使い分けるか

モール型ECと自社ECの違いとは、集客をプラットフォームに頼るか自前で行うかの違いです。モールは初期集客に強い代わりに販売手数料と規約の制約があり、自社ECは手数料が低く顧客データを自社で持てる代わりに、集客を自力で作る必要があります。
比較軸モール出店自社EC
初期の集客強い(既存の来訪者がいる)弱い(ゼロから作る)
手数料売上の8〜15%程度決済手数料2〜5%程度
顧客データ取得に制限がある場合が多い自社で保有・活用できる
ブランド表現モールの枠内に収まる自由に設計できる
業務ルールの反映プラットフォーム仕様に従う自社仕様に合わせられる
立ち上げ速度速いやや時間がかかる

※ 上記は一般的なモデルケースであり、成果を保証するものではありません。

「両方やる」が現実解になりやすい

実務では、どちらかに絞るより役割を分けて併用するのが機能します。

モールの役割

新規顧客との出会い

まだ自社を知らない人に見つけてもらう場所。手数料は「広告費」と割り切る。

自社ECの役割

リピートと利益の確保

一度買った顧客を自社サイトに誘導し、手数料を抑えて長く付き合う。定期購入やまとめ買いもここで。

共通の課題

在庫の一元管理

販路が増えるほど在庫のズレが致命傷になる。ここだけは早めに仕組み化する価値がある。

自社ECへ本腰を入れる分岐点

ひとつの目安として、モールに払っている年間手数料が、自社EC構築費の1年分を上回りはじめたときが検討時期です。たとえば年商5,000万円をモールで売っていて手数料率が12%なら年600万円。同じ売上を自社ECで扱えば決済手数料3%で年150万円となり、差額は450万円。構築費300万円なら理屈上は1年弱で回収圏に入ります。

ただしこの計算には落とし穴があります。モールの売上がそのまま自社ECに移るわけではありません。移行できるのは「すでに自社を指名買いしている顧客」が中心で、初年度で移せるのは既存顧客の一部というのが現実的な見方です。移行率を保守的に置いて試算してください。費用対効果(ROI)の考え方も参考になります。

見積が跳ねる本当の原因は「連携」

ECのシステム連携とは、ECサイトと決済・在庫・物流・基幹システムなどの外部システムを自動的につなぎ、データを手作業なしでやり取りする仕組みです。ECサイト構築の見積差の多くは、この連携範囲の違いから生まれます。

商品ページを100枚作るのと1,000枚作るのでは、費用は数倍にしかなりません。しかし「基幹システムと在庫をリアルタイム同期する」という一行の要件は、それだけで数百万円動くことがあります。ここが読めるかどうかが、EC投資の成否を分けます。

連携先ごとの費用感

連携先追加費用目安難易度が上がる条件
クレジット決済代行10〜40万円複数決済手段・分割・後払い併用
配送業者(送り状発行)20〜60万円複数業者の使い分け・時間帯指定
倉庫・3PL(出荷指示)40〜150万円倉庫側のフォーマットが独自
在庫管理・POS(実店舗)50〜250万円リアルタイム性が求められる場合
販売管理・基幹システム80〜400万円APIがなくCSV/DB直結が必要
会計・請求書発行30〜120万円締め請求・消込まで含む場合

※ 上記は一般的なモデルケースであり、成果を保証するものではありません。

費用を抑える3つの現実的な工夫

  1. リアルタイムを諦められる箇所を決める:在庫同期を1日3回のバッチにするだけで、費用も障害リスクも大きく下がります。「本当に秒単位で合っている必要があるのか」を商品ごとに問い直してください。
  2. 連携の方向を片方向にする:双方向同期は、どちらが正か(マスタはどちらか)を決める設計が必要で費用が上がります。「ECは受けるだけ、在庫は基幹が正」と決めれば片方向で済みます。
  3. 段階的に自動化する:初年度は受注データの取り込みだけ自動化し、出荷実績の戻しは手作業のまま。運用が固まってから2段階目を作る。この分割は総額を抑えるうえで有効です。
見積を取るときは「ECサイトを作りたい」ではなく、「注文が入ってから、商品が届いて、入金が確認されるまでの流れ」を1枚の図にして渡すのが最も効きます。各社の見積差の理由が明確になり、比較できるようになります。作り方は要件定義の進め方で詳しく解説しています。

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BtoB ECは前提が違う(掛売・得意先別価格)

BtoB ECとは、企業間取引をWeb上で行う仕組みです。会員登録した得意先ごとに価格や在庫を出し分け、掛売(請求書払い)や承認フローに対応する点が、一般消費者向けECとの大きな違いになります。

卸売や製造業の方から寄せられる相談で最も多いのが、「一般向けのネットショップサービスで始めたが、取引先向けには使えなかった」というものです。理由ははっきりしています。BtoBの商売は、次の前提が消費者向けと根本的に違うからです。

要素BtoC(消費者向け)BtoB(企業間)
価格全員同じ定価得意先ごとに掛率が異なる
支払前払いが基本掛売・月締め請求が中心
発注単位1個単位ケース・ロット・最低ロット
発注者本人担当者→承認者→請求先が別
商品公開全員に公開得意先ごとに出し分け
リピート都度検討定番品の繰り返し発注が主

BtoB ECで実装が必要になりやすい機能

  • 得意先別価格マスタ:顧客ランク別、商品別、期間限定価格の組み合わせ
  • 与信・掛売管理:与信限度額の管理、超過時のアラート、締め日単位の請求
  • 再発注機能:過去の発注履歴からワンクリックで同じ内容を発注
  • 承認ワークフロー:担当者が起票し、上長が承認してから確定する流れ
  • 見積依頼:カートに入れて「発注」ではなく「見積依頼」を送る導線
  • 納期回答:在庫がない商品の入荷予定を提示する

この6つは、一般消費者向けのテンプレートでは標準搭載されていないことが多く、必要になった時点で「カスタマイズ」の話になります。だからこそ、BtoB ECを検討するなら最初から「業務システムを作る」つもりで設計したほうが、結果的に安く早く着地します

BtoB ECの隠れた効果は、売上そのものより受注業務の削減にあります。FAX・電話・メールで受けていた注文がWebに移るだけで、転記ミスと問い合わせ対応が大きく減ります。「Web経由の売上がまだ小さい」段階でも、業務コストの面では十分に元が取れることがあります。属人化した受注業務の整理については属人化業務のシステム化もご覧ください。

公開後に毎月かかる運用コスト

EC運用コストとは、サイト公開後に継続して発生する費用の総称です。サーバ・利用料などの固定費、決済手数料などの変動費、保守・改修などの人的費用の3層に分けて把握すると、実態が正確に見えます。

ECサイトは「作って終わり」ではなく、公開してからが本番です。初期費用だけで方式を比べると、3年目あたりで判断が逆転することがあります。

コスト種別内容月額目安
固定費サーバ / 利用料 / ドメイン / SSL0.5〜15万円
変動費決済手数料(売上の2〜5%)売上連動
保守費障害対応・脆弱性対応・バックアップ2〜20万円
改修費機能追加・仕様変更・季節対応都度見積
販促費広告 / メール配信 / 撮影・原稿3〜50万円
人件費受注処理・カスタマー対応・更新作業売上規模に依存

※ 上記は一般的なモデルケースであり、成果を保証するものではありません。

見落とされがちな3つの費用

  1. セキュリティ更新:決済情報を扱う以上、脆弱性対応は義務に近い作業です。パッケージ/OSS型を選ぶなら、この体制を誰が持つかを契約時に決めてください。放置されたECサイトは攻撃対象になりやすく、事故時の損害は開発費をはるかに超えます。
  2. 決済・配送の仕様変更対応:決済代行や配送業者の仕様は数年に一度変わります。追随のための改修が発生する前提で、年間予算を確保しておくと慌てません。
  3. 商品情報のメンテナンス:価格改定、在庫、写真差し替え。商品点数が増えるほど地味に重くなり、ここを自動化していないと、担当者の残業として現れます。
保守費を削って「何かあったら都度依頼」にするケースもありますが、ECは止まると売上が直接止まります。障害発生から復旧までの目標時間(どれくらいで戻すか)を、契約前に必ず確認してください。システム運用保守の考え方も参考になります。

失敗しないECサイト構築の進め方

最後に、相談から公開までの現実的な進め方を整理します。ここを飛ばして「まず見積」に行くと、比較できない見積が並ぶことになります。

STEP 1

売り方を言語化する

誰に、何を、いくらで、どう届けるか。定価か個別価格か、前払いか掛売か。ここが決まらないとシステムは決まりません。

STEP 2

現在の業務を1枚の図に

受注→在庫確認→出荷→請求→入金消込。今それを誰がどうやっているかを書き出す。手作業の箇所に印をつける。

STEP 3

既製で足りるかを検証

候補サービスの標準機能と、STEP2の図を突き合わせる。埋まらない差分だけがカスタマイズ候補です。

STEP 4

優先順位をつける

差分を「初回公開に必須」「半年以内」「いつか」に3分割。全部を初回に入れないことが、予算を守る唯一の方法です。

STEP 5

同じ条件で相見積

STEP2〜4の資料を各社に同じ形で渡す。金額差の理由が説明できる見積だけを比較対象にします。

STEP 6

小さく公開して育てる

全機能を揃えてから公開するより、主力商品だけで先に公開して運用を回すほうが、結果的に良いサイトになります。

自社だけで進めるときの限界

ここまでを社内で完結できる会社もあります。ただ、実際に相談としてよく持ち込まれるのは次の3つの壁です。

  • 「標準機能でできます」の真偽が判断できない:営業段階では「できます」と言われた機能が、蓋を開けると別料金のオプションだった、というすれ違い。仕様書レベルで確認できる人が社内にいないと防げません。
  • 既存システムの中身が分からない:以前の担当者や以前のベンダーが作った販売管理システムと連携したいが、仕様書がなく、何が入っているか誰も把握していない。
  • 業務を止めずに移行できない:既存サイトを動かしながら新サイトを立ち上げ、会員と注文履歴を引き継ぐ。この段取りは経験値がものを言います。
株式会社LUCRISは滋賀県大津市を拠点に、中小企業・個人事業主向けの業務システム開発とEC構築のご相談を承っています。既製サービスで足りる場合は既製をお勧めします。そのうえで「ここだけは自社のやり方に合わせたい」という部分を、既製サービスとの連携開発からフルスクラッチまで、規模に応じた形でご提案します。他社が構築したECサイトや販売管理システムの引き継ぎ・改修のご相談も可能です。ご相談・お見積りは無料、全国オンライン対応です。滋賀県内での実店舗を含むご相談は大津市のECサイト制作もご覧ください。
ECサイト構築の費用は、結局いくら見ておけばいいですか?

始め方によって大きく変わります。まず売れるかを試す段階ならASP型で初期0〜30万円・月額数千円から可能です。デザインにこだわった自社ECなら初期30〜150万円、独自の業務ルール(得意先別価格・掛売・在庫連動など)が必要なら150〜800万円が一般的な目安です。金額を左右するのは商品点数よりも業務ルールの複雑さなので、まずは受注から入金までの流れを整理することをお勧めします。

相談だけでも大丈夫ですか?まだ何も決まっていません。

もちろん大丈夫です。「ネット販売を始めたいが何から手をつければいいか分からない」「モールから自社ECに移すべきか迷っている」という段階でのご相談が実際に多いです。ご相談・お見積りは無料で、その場で契約を迫ることはありません。既製サービスで十分と判断した場合は、正直にその旨をお伝えします。

滋賀県外・遠方でも対応できますか?

対応可能です。滋賀県大津市を拠点としていますが、オンライン会議とチャットを中心に全国のお客様とお取引しています。打ち合わせ・要件確認・進捗報告はオンラインで完結でき、必要に応じて訪問のご相談も承ります。

費用はどのくらいから相談できますか?

ご予算に応じた組み方をご提案します。たとえば既製のECサービスをベースに、自社独自の受注処理や在庫連携部分だけを開発するといった構成であれば、フルスクラッチより大幅に費用を抑えられます。予算の上限が決まっている場合は、その範囲で優先順位をつけて設計する進め方も可能ですので、遠慮なくお伝えください。

すでにあるECサイトの改修や、他社が作ったサイトの引き継ぎもお願いできますか?

ご相談いただけます。まず現状のシステム構成や、どこまでソースコード・管理権限が引き継げる状態にあるかを確認させていただき、改修で対応するか作り直したほうが早いかを判断してお伝えします。判断のうえで「今のまま使い続けたほうが良い」という結論になることもあります。

モールに出店中ですが、自社ECも作るべきでしょうか?

併用が現実的なケースが多いです。モールは新規顧客との出会いの場、自社ECはリピート顧客と利益を確保する場、と役割を分ける考え方です。判断の目安として、モールに支払っている年間手数料が自社EC構築費を上回りはじめたら検討時期といえます。ただし、モールの売上がそのまま移るわけではないため、移行率は保守的に見積もった試算をお勧めします。

BtoB向け(取引先向け)のECサイトも作れますか?

対応可能です。得意先ごとの価格設定、掛売・締め請求、承認フロー、再発注機能、商品の出し分けといったBtoB特有の要件は、一般消費者向けのサービスでは標準搭載されていないことが多い領域です。既存の販売管理システムとの連携を含めて、業務に合わせた形で設計します。まずは現在の受注・請求業務の流れをお聞かせください。

公開後の保守や運用もお願いできますか?

承ります。ECサイトは止まると売上が直接止まるため、障害対応やセキュリティ更新の体制は重要です。保守の範囲・対応時間・連絡方法をご契約前に明確にしたうえでお引き受けします。社内で運用したいというご要望があれば、運用手順の整備や引き継ぎ支援という形でのご支援も可能です。

2026年時点の法令やルールについて、どこまで相談できますか?

特定商取引法に基づく表記や個人情報の取り扱いなど、ECサイトに関わる制度の一般的な情報はご説明できますが、これらは2026年時点の一般的な情報であり、最新の内容や個別の判断は所管省庁・弁護士・税理士等の専門家にご確認ください。当社は、必要な項目をシステム上どう実装するかという技術面でのご支援を行います。

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株式会社LUCRIS 編集部滋賀県大津市を拠点に、中小企業のDX・業務システム開発・AI活用を支援。最終更新:2026年7月
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ECサイトの費用と方式選び、無料相談

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